外国人観光客を地方へ!...の前に、地方にいま必要なこと【脱オーバーツーリズム】
事実、地方に足を延ばす外国人観光客は徐々に増えてきているようだ。ニューヨーク・タイムズ紙が先日発表した「2025年に行くべき52カ所」に、富山市と大阪市が入って話題になった。影響力のあるランキングなので、今後欧米でも富山への関心が高まるだろう。
ただ私から見れば、地方はまだ、一部の個人旅行者が散発的に行くマイナーな場所。もっと継続的に観光客が来るよう手を打つ必要がある。
個人的には、観光客よりもまず人材の誘致が重要ではないかと思う。広島県のある地域で町おこしに奮闘している元経営者の知人がいるが、若者が少なく年寄りばかりで困るとこぼしていた。若者がいないと、単に人手が足りないだけでなく、新しい発想も出てきにくいらしい。
人材の重要性については、直島を訪れてより強く感じるようになった。直島には地元の元漁師が料理長を務めるREGALOというおいしいイタリア料理店があるのだが、そこには東京から移住した若者のほか、スリランカ人やフィリピン人もいた。また、泊まったホテルも従業員は多国籍だったが、素晴らしいホスピタリティーだった。