トランプ政権が移民監視にAI強化...「正確性に強い懸念」
ニュースサイトのアクシオスによると、同プログラムはAIを活用し、学生ビザ保持者をはじめとする外国人の公の発言を監視し、「(イスラム組織)ハマスその他、テロ組織に指定された組織を支援しているとみられる者」を特定するものだ。
捕捉された人は即座にビザを失う恐れがあり、ルビオ氏は実際、学生ビザや停留ビザ保持者を含む外国人300人以上のビザを取り消したと述べた。
正確性を巡るリスク
デジタル権利擁護団体は、AIツールが「幻覚」と呼ばれる偽の回答を生成する傾向を指摘し、移民取り締りなど精度が求められる状況での使用は危険だと指摘している。
移民権利団体「ジャスト・フューチャーズ・ロー」の執行ディレクター、パロミタ・シャー氏は、これらのツールを使用した移民の拘束は「市民権侵害に関する多くの懸念を提起している」と語った。
トランプ大統領が1月に就任して以来、不正確なAIデータに基づいて移民当局が行動した事例が数多くあると、権利擁護団体は指摘する。
トランプ氏が1月に署名した大統領令では、2023年にプライバシーと正確性の懸念から廃止された「迅速DNA検査」の再開が示唆されている。これは移民の家族関係を検証するための検査だ。
ハサン氏は「この政権が目指しているのは正確性ではないと思う。『X人の拘束に成功した』という派手なニュースを狙っているのだ」と言う。
独立系のテクノロジーアナリスト、テケンドラ・パーマー氏も、トランプ政権は正確性よりも強制送還目標の達成を優先していると指摘。「技術に欠陥があるおかげで、現政権はAIを隠れみのに、検証もせずに強制送還のゴム印を押す政策を生み出している」と語った。