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「サブスタック」の成長が止まらない...アメリカ発・定期購読型メルマガの正体

Jounalism: Unplugged

2025年4月17日(木)10時12分
キャサリン・ファン(本誌記者)

当時ツイッターは外部サイトにリンクを張ることを制限し、フェイスブックとインスタグラムは政治的なコンテンツの表示を抑制していた。ジャーナリストは読者との接点を失っていると感じ、行き場に困っていた。

「TikTok(ティックトック)を規制する動きも相まって、記者もニュースキャスターも政治家も、じかに読者や支持者に訴えかける方法を必死で探していた」と、バレンタインは言う。


「政治的なメッセージやストーリーを伝えたい全ての人にとって、サブスタックは一種の頼みの綱となった」

トランプは大統領に返り咲くと、ワシントンの記者団をつぶしにかかった。2月には大統領執務室からAP通信を締め出し、トランプ寄りの「新しいメディア」を迎えた。さらには111年の歴史を持つホワイトハウス記者協会から、大統領に同行する記者団を選ぶ権限を取り上げた。

「サブスタックで発信するのが、生き残る唯一の手段だとジャーナリストたちは言うが、その見方は間違っていない」と、バレンタインは語る。

トランプ政権復活がニュース消費を押し上げると、従来型メディアは期待していたかもしれない。だが消費の増加分は、サブスタックのほうに流れ込んでいるようだ。

「CNNやMSNBCは『トランプ効果』を見込んでいたはずだが、実際に追い風を受けたのはサブスタックだった」と、バレンタインは話す。

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