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ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊

Russian losses pass grim milestone after Kyiv's "most successful" attack

2025年3月28日(金)19時18分
ブレンダン・コール

「ロシア侵略者の戦闘能力に深刻な打撃」

ロシアが自国の軍事施設に対する攻撃を認めることは滅多になく、それだけに3月20日未明の攻撃を受けて非常事態宣言を出した今回の対応は事態の深刻さを示している。

この攻撃の様子を捉えたとみられる動画には、ロシアの首都モスクワから約800キロ離れた同基地から煙が立ち上る様子が映っている。同基地は以前にもウクライナ軍の標的となっている。

通常、ウクライナがロシア領内の標的に対する攻撃についてすぐに責任を認めることはない。だがウクライナ国家安全保障国防会議の傘下にある「偽情報対策センター」のアンドリー・コバレンコ所長は20日、ウクライナがこの攻撃を実行し、ロシア軍のミサイル「キンジャール」を破壊したと明らかにした。

ウクライナ軍参謀本部は27日、次のように発表した。「ウクライナ防衛軍が2025年3月20日にロシア連邦の空軍基地『エンゲリス2』に対して行った攻撃の結果、敵は空中発射型のミサイル96発を失った」

「航空燃料の保管施設に対する攻撃により、その備蓄が著しく減少し、これがロシアの侵略者たちの戦闘能力に深刻な打撃をもたらしている。戦いは続いている!」

この情報についての独立した検証は行われていない。だがこれに先立って25日にイギリス国防省が発表した分析にも、エンゲリス2空軍基地が無人航空機システムによる攻撃を受けたとして次のように記されている。

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