米国防長官ら政権高官勢揃い、イエメン攻撃作戦をグループチャットで垂れ流しの大うつけ
Trump administration sued over Signal war plans texts: what we know

米軍を預かる立場で軍事作戦計画にメッセージアプリを使ったヘグセス国防長官 Photo by Jaap Arriens/NurPhoto
<いったいアメリカの安全保障はどこまでリスクに晒されたのか――監視団体が自動消去されたメッセージの回復などを求めて訴えを起こした。高官の辞任を求める声も>
ドナルド・トランプ米政権の高官らが機密扱いの軍事作戦をセキュリティ上政府非公認の暗号化メッセージアプリ「シグナル」上で協議していたとの報道を受け、無党派の監視団体「アメリカン・オーバーサイト」が同政権を訴えた。しかもシグナルは、メッセージの自動削除機能を備えている。
トランプ政権の高官らは、民間のアプリ上でイエメンの親イラン武装組織フーシ派を空爆する作戦を協議し、しかもそのグループチャットに機密情報へのアクセス権を持たないジャーナリストを誤って追加していた。
もし作戦の情報が漏れれば、米軍を危険に晒していたかもしれない失態で、超党派の批判と高官らの辞任を求める声が上がっている。
この情報漏えいは、作戦の安全性を損なうだけでなく、アメリカの国家安全保障そのものに幅広いリスクをもたらした可能性があると専門家は指摘する。
米公共ラジオのナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)によれば、米国防総省が「シグナル」の使用について警告を発したのは、トランプ政権の高官らが軍事計画を協議していたグループチャットに米アトランティック誌のジェフリー・ゴールドバーグ編集長が追加されていたことが判明した数日後の3月18日になってからだ。