トランプ批判で入国拒否も?...米空港で広がる「スマホ検査」の実態

ビザがあっても入国を認められない場合も ROB WHITCOMB/GETTY IMAGES
<令状なしで個人の電子機器を調べる権利を持つアメリカの税関・国境取締局。高まる不信感に「全く根拠がない」と答えたが──>
アメリカに入国する際、空港での審査で電子機器の「中身」をチェックされる人が増えている。
3月9日にフランス人科学者が入国拒否されたが、フランス政府は科学者がトランプ政権に批判的なやりとりが携帯電話に残っていたため標的にされたと主張している。
レバノン人女性は、携帯電話の保存画像を理由に武装組織ヒズボラの支持者と判断され、送還された。
こうしたビザ保持者のメッセージのやりとりやSNSの精査は政治的動機に基づくと批判されるなか、米税関・国境取締局は「全く根拠がない」主張だと本誌に回答した。
同局は令状なしで個人の電子機器を調べる権限を持つ。頻度は極めて低く(昨年度の実施率は0.01%未満)、テロや児童ポルノ、麻薬密輸、不正ビザ対策の一環だというが。
米入国審査の厳格化を受けて、ドイツやイギリスは新たに渡航情報を更新。米国内の外国人在住者は出国前に慎重に検討するよう、移民弁護士らは注意を呼びかけている。

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