「バイキングの血が騒ぐ」 デンマークで広がるアメリカ製品ボイコット
Denmark Boycotts US Goods Over Greenland Threats
消費者にとどまらず、一部の企業も行動を起こしている。
デンマーク最大のスーパーマーケットチェーンであるサリンググループは、ヨーロッパ製品に星型のラベルを付けて識別しやすくする措置を導入した。同社はこの対応につき、これはボイコットではなく、あくまで消費者の需要に応じた対応であると主張しており、同社CEOアンダース・ハーグもLinkedInで「我々の店舗では、今後も世界中のブランドを取り扱っていく。選ぶのは常に顧客の自由だ」と述べている。
また、フランスの起業家ロマン・ロワは、自身の太陽光パネル会社で以前購入していたテスラ車15台の注文をキャンセルした。その理由を、マスクによる近年の物議を醸す行動とトランプの政策への抗議だと述べた。ロワはフランスのスッドラジオ(Sud Radio)のインタビューに「個人消費者も、社会も、我々の国々も、ヨーロッパとして反応しなければならない」と語っている。
不買運動による経済的影響がどれほどのものか現時点で明確ではない。しかし、こうした動きはヨーロッパの消費者とアメリカの政策の間に高まる緊張を浮き彫りにしたといえる。専門家たちは、これらのボイコットがアメリカの輸出に深刻な財政的影響を与える可能性は低いとしつつも、国際市場においてトランプの政策に反対する、象徴的なメッセージとなるだろうと指摘している。