止まらぬ牛肉高騰、全米で記録的水準に接近中...今後、トランプ関税が追い打ちに?
Beef Prices in US Near Record Highs
食品全般を上回る牛肉の価格高騰
労働統計局(BLS)が発表した直近のインフレ統計によると、2月は食品価格が全品目で0.2%上昇した。1月は0.4%の上昇だった。食肉、鶏肉、魚、鶏卵の物価指数は前月比で1.6%上昇したが、鶏卵価格が急落したことから予想より上昇は緩やかだった。一方、牛肉価格は2月の上昇率が2.4%に達し、食品全般を上回った。
BLSの統計を掲載しているpriceofgoods.comによると、過去1年で牛挽肉の値上げ幅が最も大きかったのは中西部で、ポンドあたりの価格は17.1%増の6.105ドルへと上昇。次いで南部(9.5%増)、北東部(8.4%増)の順だった。西部はポンドあたり5.530ドルと引き続き最も家計に優しく、過去1年で3.9%の値上がりにとどまった。
牛肉価格が全米で上がり続けている原因は、畜牛の群れの減少や生産コストの上昇、一貫して堅調な消費者需要にある。アイオワ州農務局の昨年9月の発表によると、そうした要因にパンデミック後のインフレや西部で長引く干ばつが重なって、価格を現在のような高い水準に押し上げた。