イスラエルはなぜ大規模ガザ攻撃を再開したのか、この先何が起こるのか
Why Did Israel Restart the War in Gaza?
イスラエルとハマスは、1月に始まった3段階の停戦協定に合意し、イスラエルが拘束していたパレスチナ人の解放と引き換えに、ガザに残っていた人質の一部が解放された。
だが人質全員の帰還とイスラエル軍のガザ撤退をめざす停戦の第2段階の協議は、双方が相手を停戦違反だと繰り返し非難したため、軌道に乗らなかった。
ハマスは、恒久的な停戦とイスラエル軍のガザ撤退の保証なしには交渉の切り札である人質は手放せない。一方、イスラエルはハマスがガザを支配し続けることに強硬に反対しており、ネタニヤフは過激派組織を壊滅させると宣言している。停戦を第2段階に進めることはもともと容易ではないとみられていた。
3月1日に停戦第1段階が終了した後、イスラエルはガザへの人道支援物資の搬入を阻止した。ドナルド・トランプ米大統領が指名したスティーブ・ウィトコフ中東担当特使が提案した人質解放と停戦延長をハマスに呑ませるためだ。
だが両者の対立は続き、停戦も宙に浮いたままだった。その停戦状態を破ったのが、18日のイスラエルの攻撃だ。