炭鉱閉鎖が相次ぐロシアでプーチンがトランプとの鉱物協定に期待。ウクライナ併合地の鉱物資源も念頭
Russia Shutting Down Its Mines As Putin Woos Trump With Minerals
経済紙コメルサントが報じたところによると、石炭産業が盛んなケメロボ州のイリヤ・セレディユク知事は、労働者591人を雇用する8カ所の炭鉱で生産が停止し、労働者の大半に数カ月間、賃金が支払われていないことを地元議会で明らかにした。
知事は、欧米による制裁、世界的な石炭価格の下落、輸出入インフラの問題が、業界にとって深刻な課題となっていると述べた。
欧州は2022年4月、ロシアの石炭に対し、輸入禁止を含む全面禁輸措置を発動した。ロシア石炭業界の大手メケルとラスパドスカヤの2社は最近、2024年に巨額の損失を計上したことを発表した。
フィンランドの独立系シンクタンク、エネルギー・クリーンエア研究センター(CREA)のアイザック・レビは本誌に、この問題は2025年に入っても続いており、ロシアの石炭輸出は2025年の最初の7週間で前年比12%減となり、主要な輸出先である中国や韓国、台湾への販売も低迷していると語った。
9.5%の高インフレを抑制するためにロシア中央銀行が21%という記録的な高金利を設定していることも、苦境に拍車をかけている。