公的機関は解体すべき「敵」なのか?...無秩序の時代にこそ「再生のチャンス」がある
GOODBYE DEEP STATE
機敏かつ柔軟で、信頼できる制度を創設するには何が必要か。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のようにAI、データ、集合知を最大限に活用するためには、どのような設計が最適だろうか。
制度は建物のようなものだ。形作るのは私たちだが、その後は制度が私たちや私たちの活動に微妙な影響を与える。
私たちは今、解体と混乱と無秩序の時代に生きているのかもしれない。しかし歴史が示すように、そうした状況は、最後は再構築と再発明に通じる。
「世界は選択肢のない独裁政治に屈して焦燥に駆られている」と、ブラジルの社会学者で政治家のロベルト・マンガベイラ・ウンゲルは言う。幸い、その焦燥感が私たちの想像力を刺激する。
ジェフ・マルガン
GEOFF MULGAN
ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン教授(公共政策)。1997年から2004年まで英国政府で政府戦略室長、首相府政策部長などを歴任。学者や作家、英BBCの記者としても活動。欧州政策研究センターの理事も務める。

アマゾンに飛びます
2025年4月22日号(4月15日発売)は「トランプショック」特集。関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら