最新記事
ロシア

プーチンの「影の船団」に攻撃か? ロシア国内に続きイタリアでもタンカー「不審な爆発」発生

Explosions Rock Putin Shadow Fleet Tanker off Italy Coast

2025年2月21日(金)17時48分
イザベル・バンブルーゲン
ロシア「影の船団」で不審な爆発が発生

ロシア「影の船団」の船舶のひとつと見られている「Eagle S」(2025年1月) STT-Lehtikuva/Sipa USA via Reuters

<イタリアのサヴォーナ港に停泊中のタンカーで起きた爆発をめぐり、捜査当局はロシア「影の船団」を狙ったテロ攻撃の可能性も視野に入れて原因を調査中>

イタリア北西部のサヴォーナ港で、マルタ船籍のタンカーが停泊中に2度の爆発を起こした。一見すると単なる事故のようだが、実はこのタンカーはロシアの「影の船団」と呼ばれる船舶のひとつとされており、直前にはロシア国内でも「影の船団」の別の船舶が爆発を起こしたこともあり、テロなどロシアへの攻撃の可能性もあると見られている。

■【写真】【動画】ロシアが展開する「影の船団」で「不審な爆発」が発生...ロシア国内外で続く事件はテロ攻撃か?

問題のタンカー「シージュエル」は欧米の制裁を回避してロシア産原油をヨーロッパに運んでおり、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が展開するいわゆる「影の船団」の一部だとみられる。本誌はこの件についてロシア外務省にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。

バルト海を航行するロシアの「影の船団」は、廃棄処分間近の古い船舶で構成されている。所有者が判然とせず適切な保険にも加入していないことが多く、頻繁に船籍を変更するのも特徴だ。こうした船舶は、世界の石油タンカーの約17%を占めている。

展覧会
奈良国立博物館 特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」   鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ルペン氏に有罪判決、次期大統領選への出馬困難に 仏

ワールド

訂正-米テキサス州のはしか感染20%増、さらに拡大

ワールド

米民主上院議員、トランプ氏に中国との通商関係など見

ワールド

対ウクライナ支援倍増へ、ロシア追加制裁も 欧州同盟
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 9
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中