最新記事
ウクライナ戦争

1月を最後に「戦場から消えた」北朝鮮兵たち...ロシア兵よりも「強力な武器」を持たされた彼らは一体どこへ?

KOREAN FIGHTERS GONE?

2025年2月18日(火)16時11分
エリー・クック(安全保障・防衛担当)
負傷してウクライナで捕虜となった北朝鮮兵

負傷して捕虜となった北朝鮮兵 EYEPRESSーREUTERS

<防具も脱ぎ捨ててウクライナ軍の拠点に飛び込むなど機動力の高さを見せた北朝鮮兵たち。ここ2カ月は姿が見えないが、どこへ行き、何をしているのか──>

一進一退の攻防が続くウクライナ戦争。2024年8月にはウクライナ軍が初めて国境を越えてロシア側に攻め込み、クルスク州の一部を占領して世界を驚かせた。そのウクライナ軍を追い出すために、ロシアが北朝鮮の兵力を借りたときも、世界はびっくり仰天した。

【動画】北朝鮮兵は「もう使い果たした」...手榴弾で自爆し証拠隠滅、ウクライナ側は遺体を切って証拠収集

ところが最近、北朝鮮の兵士たちが戦場から姿を消したという。ウクライナ特殊作戦軍のオレクサンドル・キンドラテンコ報道官によると、1月初旬に複数の北朝鮮兵が目撃されたのが最後らしい。


ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を断固支持してきた北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は24年11月、北朝鮮の特殊部隊に属する1万2000人をロシアに派遣したとされる。

彼らはすぐにクルスクに送り込まれたようだが、既に3分の1が死傷したと、ウクライナ側はみている(ただし独立した証拠による裏付けはない)。

北朝鮮からロシアに駆け付けた部隊の能力については、専門家の間でも意見が分かれる。

精鋭ぞろいとはいえ実戦経験はほとんどないから、「砲弾の餌食になっている」という指摘がある一方で、ウクライナ情報筋は、北朝鮮の兵士たちは規律正しく、体格も優れており、武器の扱いにもたけていると評している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア経済は成長鈍化へ、危機の可能性は低い=フィン

ビジネス

米当局、フォード車130万台調査 高速道路走行中に

ワールド

米政権が鶏卵価格抑制に躍起、ブラジルからの輸入拡大

ビジネス

GPIF新理事長に内田和人氏、三菱UFJ銀元常務=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放すオーナーが過去最高ペースで増加中
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 6
    コレステロールが老化を遅らせていた...スーパーエイ…
  • 7
    「トランプが変えた世界」を30年前に描いていた...あ…
  • 8
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 9
    トランプの脅しに屈した「香港大富豪」に中国が激怒.…
  • 10
    ロシア軍用工場、HIMARS爆撃で全焼...クラスター弾が…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャース・ロバーツ監督が大絶賛、西麻布の焼肉店はどんな店?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 9
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 10
    「気づいたら仰向けに倒れてた...」これが音響兵器「…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中