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トランプ関税

「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VATも標的に

2025年2月17日(月)12時53分
クレア・ディッキー
ヒューストン港

貿易戦争がエスカレートする恐れも(ヒューストン港) BRANDON BELL/GETTY IMAGES

<日本でいうところの「消費税」も関税対象に?>

トランプ米大統領は2月13日、アメリカの輸出品に関税や規制などを課す全ての国に「相互関税」で対抗するとして、新たな措置を指示する覚書に署名。

「公平性の観点から、各国がアメリカに課しているのと同等の相互関税を課すことを決めた」と発表した。


米製品への関税や規制、関連の補助金なども関税率として算出し、付加価値税(VAT)をかけている場合はそれも関税と見なす。

VATは生産から販売までのサプライチェーンの各段階で課せられる間接税で、EUなど170カ国以上で採用されている。

米テクノロジー連盟「チャンバー・オブ・プログレス」のターラ・ジラリは、トランプの構想は多くの国がVATを保護措置ではなく通常の税制として導入している事実を見落としていると言う。

「それを貿易障壁と決め付けることは、不要な関税引き上げを正当化しかねない。物価上昇でインフレが続く現状こそ、トランプが取り組むと主張している問題なのに」

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