「レアアース」と軍事支援...米国・ウクライナの危うい取引
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取引は机上の空論?(ウクライナの鉱床) THOMAS PETERーREUTERS
<ウクライナがアメリカの支援を受ける引き換えに、レアアースなどの重要鉱物資源を提供? トランプ米大統領の提案で、両国が「取引」か>
ウクライナが引き続きアメリカの支援を受けるためには、「保証」としてレアアースなどの重要鉱物資源を提供する必要がある──トランプ米大統領の提案で、両国の「取引」の可能性が高まっている。
だが専門家によれば、事はそう単純ではないかもしれない。
2月12日、ベセント米財務長官が新政権閣僚として初めて首都キーウを訪れ、ゼレンスキー大統領と会談。両国はこの取引に乗り気とみられるが、大きな障壁が待ち受ける。
ウクライナはレアアースが豊富だが、ここ数十年で生産されてはおらず、現在は鉱物資源の20%弱がロシアの掌握地域にあるとの試算もある。開発には数年から数十年かかるほか、供給網の確立にはさらに投資と時間が必要になる。
「ゼレンスキーにとって、トランプ政権を説得するための賢明なやり方だ」と、英シンクタンクの資源専門家ブライアン・ビルは言う。
「だが結局は、鉱脈を開発し軌道に乗せるのが問題。それには何年もかかる」
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