最新記事
アメリカ

「トランプ超え」の支持率を誇る4人の世界的リーダーとは?

Donald Trump's Approval Rating Is Better Than Most World Leaders

2025年2月10日(月)12時10分
マーサ・マクハーディ

エマーソン・カレッジの最新調査では、トランプ氏は70歳以上を除くすべての年齢層でネット支持率がプラスだった。特に18歳から29歳の若年層では支持率46%となり、民主党寄りとされるZ世代からの支持も一定程度得ていることが示された。

しかし、支持率が上昇しているとはいえ、トランプ氏は依然として歴代大統領の中で最も不人気な部類に入る。最新のギャラップ調査によると、1953年以降に選出された大統領の中で、就任時に50%未満の支持率だったのはトランプ氏だけだ。

世論調査の専門家は「新大統領が就任すると『ハネムーン期間』として支持率が一時的に上がることが一般的であり、今後変動する可能性が高い」と指摘している。

ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジの米国政治センター所長で政治学准教授のトーマス・ギフト氏は、Newsweekの取材に対し、「現在のトランプ氏の人気の大部分は、いわゆるハネムーン期間の影響だ」と分析した。

「政権発足当初は、指導者に対する敬意が一定程度払われるが、時間が経つにつれて薄れていく。しかし、トランプ氏の支持率の上昇を単なるタイミングの問題と片付けるのは適切ではない。彼は多くの主要な投票層で大幅な改善を見せている。現在のアメリカでは反現職の風潮が強く、ポピュリズムや国家主義への期待が高まっている。トランプ氏の最初の数週間を見ても、彼は驚異的なスピードでワシントンの政治を揺るがしている」と語った。

ボストン大学社会科学部のアンドリュー・デイビッド准教授は、「この数字はトランプ氏個人にとっては確かに印象的なものだが、政権発足時点としては当然のレベルだ」と指摘した。

オックスフォード大学の大統領史研究者であるローラ・スミス氏は、「トランプ氏は、人々に自らの利益に反する投票をさせることに成功している。しかし、やがて現実が見えてきて、世論調査の結果も変化するだろう」と述べた。

20250218issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年2月18日号(2月12日発売)は「ガザ所有」特集。和平実現のためトランプがぶち上げた驚愕の「リゾート化」計画。現実になる公算は?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国乗用車販売、1月は前年比12%減 約1年ぶり大

ビジネス

欧州委員長、米関税に「相応の対抗措置」 12日に貿

ビジネス

米国の関税は容認できず、断固とした対応も=トルドー

ワールド

トランプ氏、就任後に中国主席と電話協議 「良好な個
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 2
    iPhoneで初めてポルノアプリが利用可能に...アップルは激怒
  • 3
    「だから嫌われる...」メーガンの新番組、公開前から大炎上の納得理由
  • 4
    極めて珍しい「黒いオオカミ」をカメラが捉える...ポ…
  • 5
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 6
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 7
    36年ぶりの「絶頂シーン」...メグ・ライアンの「あえ…
  • 8
    世界のパートナーはアメリカから中国に?...USAID凍…
  • 9
    2025年2月12日は獅子座の満月「スノームーン」...観…
  • 10
    Netflixが真面目に宣伝さえすれば...世界一の名作ド…
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 3
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギー不足を補う「ある食品」で賢い選択を
  • 4
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 5
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮…
  • 8
    Netflixが真面目に宣伝さえすれば...世界一の名作ド…
  • 9
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 10
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 5
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中