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トランプ=マスクの連邦職員200万人解雇の脅しに、DEIの「equality」さえ危ないと書き込みから削除するリベラルエリートの悲哀

Deep State Fights Back Against Trump

2025年2月5日(水)20時17分
ジェームズ・ビッカートン

マスクは、連邦政府支出を「少なくとも2兆ドル」削減すると示唆してきた。

内務省およびその支局に30年近く勤めてきたベテラン職員によれば、こうした発言のせいで連邦政府内の士気は「今まで見てきたなかで最悪」だという。「連邦職員の98%は勤勉で、国民への奉仕を自分の使命と心得ている。『怠け者』の政府職員はほとんどいない」からだ。

 

「恐怖心とパラノイア(妄想性障害)のレベルも極端に高まっている。同僚の多くは、一週間の大半を費やしてウェブサイトを調べ、DEI(多様性、公正性、包括性)プログラムに関する言及をすべて削除していた」

「『公平性(equity)』という言葉さえ、省内外のデジタルプラットフォームから削除されている。これは、私の部署の最高レベルからの命令だ。職員たちは、トランプ政権の意にそぐわない表現が一つでも見つかれば解雇されるのではないかと怯えている」

米中西部の保健福祉省に勤める別の連邦職員も同じように感じている。

「全体的なムードは、不安、不信、狭まる包囲網だ」「我々の仕事は常に過小評価され、時には感謝されていないとさえ感じたが、いまは標的にされたとはっきり感じる」

マスクが連邦職員に送ってきた『重大な岐路(Fork in the Road)』というタイトルのメールは、条件のいい早期退職でいまやめるか、後で職を失うか、という二者択一を迫った旧ツイッター社員のやり方にそっくりだという見方もあるという。

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