最新記事
感染症

鳥インフル関連で米国初の死者、「一般市民へのリスクは依然低い」

2025年1月7日(火)10時56分
「鳥インフルエンザ」と書かれた試験管

1月6日、米南部ルイジアナ州の保健当局は、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)に感染して入院していた米国人患者が死亡したと発表した。写真は、「鳥インフルエンザ」と書かれた試験管。2024年6月に撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

米南部ルイジアナ州の保健当局は6日、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)に感染して入院していた米国人患者が死亡したと発表した。米国では最初の死亡例となる。

米疾病対策センター(CDC)によると、米国では4月以降で70人近くが鳥インフルエンザに感染しており、そのほとんどは仕事で病気の鶏や乳牛に接触していた。

ルイジアナ州保健当局によれば、死亡した患者は鳥インフルエンザウイルスに感染して入院した米国初の患者で、飼育していた鶏や野鳥に接触した後に感染した。患者は昨年12月18日に入院、65歳以上で基礎疾患があった。

当局は声明で「一般市民に対する公衆衛生上のリスクは依然低いが、仕事で鳥や家禽、牛を扱う人やそうした機会のある人はリスクが高い」と説明した。

世界的に見ると、これまでに鳥インフルのヒト感染例は950件以上が世界保健機関(WHO)に報告されており、その約半数が死亡している。

ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターの上席研究員、アメシュ・アダルジャ博士は「米国でのH5N1感染者は一様に軽症だったが、重症化し、場合によっては死に至ることもある」と語った。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20250401issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月1日号(3月25日発売)は「まだ世界が知らない 小さなSDGs」特集。トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


展覧会
奈良国立博物館 特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」   鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

次世代米大統領専用車、GM幹部と大統領警備隊長官が

ワールド

韓国首相の弾劾棄却、憲法裁 大統領代行に即時復帰

ワールド

スリランカCPI、2月は前年比-3.9% 非食品の

ビジネス

午前の日経平均はほぼ変わらず、見送りムード急速に広
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平
特集:2025年の大谷翔平
2025年3月25日号(3/18発売)

連覇を目指し、初の東京ドーム開幕戦に臨むドジャース。「二刀流」復帰の大谷とチームをアメリカはこうみる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放すオーナーが過去最高ペースで増加中
  • 3
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 4
    ロシア軍用工場、HIMARS爆撃で全焼...クラスター弾が…
  • 5
    コレステロールが老化を遅らせていた...スーパーエイ…
  • 6
    ドジャース「破産からの復活」、成功の秘訣は「財力…
  • 7
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 8
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 9
    インド株から中国株へ、「外国人投資家」の急速なシ…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャース・ロバーツ監督が大絶賛、西麻布の焼肉店はどんな店?
  • 4
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    失墜テスラにダブルパンチ...販売不振に続く「保険料…
  • 7
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 8
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 10
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 10
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中