米、ロシアが北朝鮮の核武装受け入れる方向と警告
米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は12月18日の国連安全保障理事会で、ロシアと北朝鮮が両国の軍事協力拡大を正当な動きと主張する中、ロシアは北朝鮮の核武装を受け入れる方向に傾きつつあると警告した。10月16日、ニューヨークの国連本部で撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)
米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は18日の国連安全保障理事会で、ロシアと北朝鮮が両国の軍事協力拡大を正当な動きと主張する中、ロシアは北朝鮮の核武装を受け入れる方向に傾きつつあると警告した。
ロシアのラブロフ外相は今年9月、同国は北朝鮮が核兵器を防衛基盤にするという論理を理解しており、北朝鮮の「非核化」は議論する必要のない問題との見方を示した。
だが、トーマスグリーンフィールド氏は18日の安保理で「われわれの検証では、ロシアは朝鮮半島の非核化に取り組む従来の方針を転換して、北朝鮮の核兵器開発計画を受け入れる方針を固めつつあるかもしれない」と述べた。
さらに同氏は「ロシアは北朝鮮の核兵器開発を非難するのに否定的な姿勢を示すだけでなく、北朝鮮の秩序を乱す行動を非難する決議案や制裁案の可決の妨害を続ける、とわれわれは考えている」と訴えた。
ロシアのネベンジャ国連大使は安保理では北朝鮮の核兵器開発計画には言及しなかったが、「ロシアと北朝鮮の協力は国際法を順守しており、法律違反ではない」と指摘。両国の協力は「第三国に対抗するものではなく、地域の国家や国際社会に脅威をもたらすこともなく、われわれがこうした協力を続けることに何ら問題はない」と主張した。
北朝鮮の金星国連大使は、同国とロシアの関係強化は「国際的な平和と安全保障に寄与する」と指摘。「北東アジアにおける核戦争の勃発はもはや可能性の問題ではなく、時間の問題だ」と語り、同地域における米国主導の核に基づく軍事提携の動きをけん制した。
これに対し、韓国の黄浚局国連大使は「北朝鮮は米国の政権移行局面で挑発的な行動を取ってきた歴史がある」と強調。こうした行動は注目を集めて米国の新政権との直接交渉へ向けたお膳立てとする狙いがあり、トランプ米次期大統領の就任を来月に控えて「向こう何カ月かにわたり同様のパターンが繰り返えされ得る。今回は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射や軍事衛星の打ち上げ、7回目の核実験などが行われる可能性がある」と述べた。
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