韓国大統領は判断「ひどく誤った」、戒厳令巡り米国務副長官
キャンベル米国務副長官は12月4日、韓国の尹錫悦大統領が3日に戒厳令を発令したことについて、判断を「ひどく誤った」との見方を示した。10月18日、ソウルで代表撮影(2024年 ロイター)
キャンベル米国務副長官は4日、韓国の尹錫悦大統領が3日に戒厳令を発令したことについて、判断を「ひどく誤った」との見方を示した。
尹氏は3日夜、「反国家勢力」の撲滅などを理由として戒厳令を発令したが、与野党に拒否されたことを受け、宣言後わずか数時間で解除した。
キャンベル氏はイベントで、米国が主要同盟国の情勢を把握していなかったのは情報活動の失敗かと問われ、大統領府を含め米国が連絡を取り合う韓国側当局者ほぼ全員が尹氏の動きに非常に驚いたと説明した。
ブリンケン米国務長官は4日、戒厳令について米国は事前に知らされていなかったと述べた。また、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は戒厳令について米国がテレビで知ったと語った。
キャンベル氏は韓国での出来事は「非常に予測不可能で、起こりそうにない」ことだったとした。その上で「尹大統領はひどく判断を誤ったと思う」と述べた。
同時に、韓国国内の深い政治的分断にもかかわらず、与野党が戒厳令は「大きな問題をはらむ」措置だと合意できたことは同国の民主主義の強さを示すと指摘。「国民がこれはひどく非合法的なプロセスで、国民の判断に直面すると明確にする用意があったという事実の力強い象徴だ」と述べた。
韓国では今後数カ月間「困難な状況」が予想されるが、米国の目標は韓国との同盟が「完全に揺るぎない」と明確にすることだと強調した。
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