プーチンが「友人ではない」と気付いた時、トランプは変われるのか?
HE ISN’T YOUR FRIEND
そして11日、長くロシアの諜報機関の中枢にいたニコライ・パトルシェフ大統領補佐官がコメルサント紙に次のように語った。「トランプは選挙で勝つために、相応の義務を伴う特定の勢力に依存した。責任ある立場として、彼はそれらの義務を果たさなければならない」
われわれがあなたを大統領にした、今度はあなたがわれわれに恩を返す番だ、と言っているも同然だ。
選挙戦の終盤に、ロシアが偽の動画を作成して拡散したことは周知の事実だ。FBI、国家情報長官室、サイバーセキュリティー当局は珍しく共同で声明を出し、ロシアによる偽情報工作だと警告した。
ただし、トランプ陣営が関与しているとか何か知っているという証拠はなく、そうした主張をする人もいない。仮に関与しているか、ロシアがトランプについて他の形で「コンプロマート(不名誉な弱みとなる情報)」を握っているとしたら、パトルシェフは大胆にも次期米大統領を公然と脅迫したことになる。
個人的な関係を生かせるのか
ロシアの情報工作の規模と根深さをトランプがどこまで認識しているかは分からない。1期目の2018年にフィンランドでプーチンと会談後、記者会見で16年の米大統領選へのロシア介入疑惑について自国の情報機関よりプーチンを信じると述べた。