米議員、マスク氏のロシア電話会談巡る調査要請 安全保障懸念で
11月15日、米実業家のイーロン・マスク氏がロシアのプーチン大統領を含めた政府高官と何度も電話会談をしたという報道に関して、民主党所属の上院議員2人が国家安全保障上の懸念があるとして国防総省と司法省が調査するように要求した。カリフォルニア州ビバリーヒルズで5月6日撮影(2024年 ロイター/David Swanson)
米実業家のイーロン・マスク氏がロシアのプーチン大統領を含めた政府高官と何度も電話会談をしたという報道に関して、民主党所属の上院議員2人が国家安全保障上の懸念があるとして国防総省と司法省が調査するように要求した。マスク氏が国防総省や情報機関と数十億ドル規模の契約を結んでいる米航空宇宙企業スペースXの最高経営責任者(CEO)の立場にあることを問題視し、スペースXを資格剥奪または排除する可能性を調べるように求めた。
ロイターが15日確認したガーランド司法長官と国防総省の監察官宛の書簡で明らかになった。米政府高官に調査開始を要求する書簡の内容が明らかになったのは今回が初めて。トランプ米次期大統領(共和党)は、マスク氏を政府効率化組織のトップに起用すると表明している。
書簡を出したのは、上院外交委員会のジーン・シャヒーン上院議員と上院軍事委員会委員長のジャック・リード氏。マスク氏がロシア政府高官らと会談したという一連の報道を受け、政府との契約からスペースXを資格剥奪、または排除する可能性を調査すべきだと伝えた。資格剥奪とは、特定の契約や特権から除外することを指す。
両議員は書簡で「米国の敵対国と、米政府から数十億ドルの資金を受けているマスク氏とのこうした関係は、マスク氏の政府請負業者および認可保有者としての信頼性に重大な疑問を投げかけている」と訴えた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が10月にマスク氏とロシア政府との接触疑惑を報じて以来、複数の民主党議員がやり取りを調査するよう公に求めてきた。
スペースXとマスク氏はコメント要請に直ちに回答しなかった。国防総省と司法省もコメント要請に応じていない。
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