「自由なウクライナ」を守るため戦場に散った、ただ一人の中国人義勇兵
Ukraine's Only Chinese Volunteer Fighter Killed in Action
本誌の取材で、黄は彭に関する情報を、中国の民主派を支援する台湾のボランティア団体から入手したことが分かった。彭は生前、この団体にテキストや音声のメッセージを送っていた。黄は3人目の台湾人がウクライナで戦死したという噂を聞きつけ、この団体に確認したところ、3人目の戦死者は中国本土の出身者であることが分かったという。
本誌は中国とウクライナの外務省にもメールでコメントを求めている。
中国は台湾を領土の一部と見なし、「祖国統一」の悲願達成を誓っているが、中国共産党政権が台湾を統治したことは一度もない。
中国政府は公式にはウクライナ戦争に中立の立場を取っているものの、この戦争を「ロシアによるウクライナ侵攻」と呼ぶことは控えている。中国はまた、NATOの東方拡大にロシアが「合理的な懸念」を抱いたことに理解を示し、インターネット上ではロシアを批判する反戦的な投稿を検閲している。
ウクライナ戦争勃発後、中ロの経済・軍事的な絆は深化の一途をたどってきた。「限界なき」友情で結ばれた両国の貿易額は記録的レベルに達し、国際社会の対ロ経済制裁の打撃を弱めている。中国は軍事転用可能なハイテク機器などをロシアに提供してもいる。