COP29、国際開発金融機関の支援増額で議論に弾みも「さらに多くの取り組みが必要」
11月13日、アゼルバイジャンで開催中の国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)の交渉担当者は、途上国の気候変動対策支援について、世界銀行など国際開発金融機関(MDBs)が増額を打ち出したことを歓迎した。写真はCOP29のロゴ。アゼルバイジャンのバクーで8日撮影(2024 ロイター/Aziz Karimov)
アゼルバイジャンで開催中の国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)の交渉担当者は、途上国の気候変動対策支援について、世界銀行など国際開発金融機関(MDBs)が増額を打ち出したことを歓迎した。
MDBsは金融支援を2030年までに1200億ドルと、23年比で60%増やす考えを示した。
アイルランドのライアン環境相は「非常に良い兆候」と評価。各国や企業も貢献する必要があると続けた。
中国の丁学祥副首相は12日、中国政府がすでに途上国の気候変動対策を支援するため約245億ドルの資金を動員したと述べた。
オランダのシンクタンク、国際気候変動適応センターのパトリック・ベルクーイエン最高経営責任者(CEO)はMDBsの発表が「気候変動資金の議論に弾みをつける」として歓迎した。
「さらに多くの取り組みが必要」とした。
先進国は09年に、途上国の気候変動対策支援に毎年1000億ドル拠出するという目標を設定したが、達成は22年ずれ込んだ。目標は今年失効するため、COP29で新たな合意をまとめる必要がある。
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