ロシア報復の脅しは「はったり」、越境攻撃巡りゼレンスキー氏
ウクライナのゼレンスキー大統領は8月19日、同国軍によるロシア西部クルスク州への越境攻撃でロシア側の報復の警告がはったりであることが示されたと述べた。写真は、破壊されたクルスク州の橋の衛星画像。17日撮影のPlanet Labs提供写真(2024年 ロイター)
ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、同国軍によるロシア西部クルスク州への越境攻撃でロシア側の報復の警告がはったりであることが示されたと述べ、ロシアの「レッドライン」(越えてはならない一線)を恐れる西側諸国に対し、ウクライナに供給した兵器の使用制限を緩和するよう訴えた。
ゼレンスキー氏はウクライナ軍が同州で約1250平方キロの地域と計92集落を制圧したと主張。ロシアの調査委員会はまた、ウクライナ軍が同州セイム川に架かる3本目の橋を破壊したことを確認した。
ゼレンスキー氏は外交官らに対し「われわれは重要な概念の変化を目の当たりにしている」とし、一部のパートナー国がロシアの「レッドライン」と考えてきたものが足元で「崩壊している」と主張した。
ウクライナは欧米が供給した兵器の使用制限によりロシア軍関連施設を思うように攻撃できずにいるとし、同盟国に対し、ウクライナ支援の方法についてもっと「勇敢に」決断するよう訴えた。
ウクライナ国内ではロシア軍が東部ポクロフスクに進軍し、ウクライナ軍との攻防が激しくなっている。
ゼレンスキー氏はクルスク州に「緩衝地帯」の創設を目指す考えを表明している。ロシア非常事態省は同州の国境沿いの9つの地域から12万1000人以上が避難したと発表している。
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