最新記事
ウクライナ戦争

自爆ドローンに襲われたロシア兵...まさかの「頭突き」で勝利する映像に、専門家も「信じられない」

Russian Soldier Appears To Be Unscathed After Ukraine Drone Headbutt—Video

2024年8月17日(土)15時36分
イザベル・ファン・ブリューゲン
ロシア兵がウクライナ軍ドローンと対決

Parilov/Shutterstock

<ロシア軍が支配地域の拡大を狙って攻勢を強めていたウクライナ東部ハルキウ州で、人間vsドローンの驚くべき戦いの様子が撮影された>

ウクライナへの侵攻を開始して以来、ロシア軍の兵士たちを悩ませ続けているドローンの脅威。そうしたなか、前線でドローンによる自爆攻撃を受けた1人のロシア兵の動画が注目を集めている。塹壕のような逃げ場のない場所に追い詰められたこの兵士は、なんと向かってきたドローンに決死の「頭突き」を食らわせ、結果的に無事に逃げおおせたのだ。

■【動画】ロシア兵、決死の「必殺技」...襲い掛かる自爆ドローンに「華麗なサッカー技」で勝利する映像に驚嘆の声

動画は、ロシアの複数のテレグラムチャンネルによって共有された。そのうちの1つで、ウクライナ戦争に関する最新情報を投稿している「SHOT」によると、動画が撮影されたのは、ウクライナ北東部ハルキウ州だという。ロシア軍は5月10日、同州に攻勢を開始し、多くの村を制圧して、住民数千人が避難を強いられた。

動画には、1人のロシア兵が自分を標的に飛来したウクライナのドローンを、「頭を一撃」で破壊する様子が映っていると同チャンネルは伝えた。

「ドローンは兵士の近くを旋回し、今まさに決定的な一撃を与えようとしていた。兵士は背筋を伸ばし、サッカー選手のようにドローンにヘディングを食らわせた。兵士は頭部を失わずに済んだ。ドローンは爆発した」

国内からは「ロシアにはまだ英雄がいる!」と称賛の声

ロシアの軍事特派員のエフゲニー・リシツィンは、自身のテレグラムチャンネルでこの動画を共有し、「信じられない映像だ」と述べた。

「敵のFPV(一人称視点)ドローンが兵士のところまで飛んできて、彼の背の高さでホバリングした後、攻撃をした」とリシツインは記している。「ドローンは攻撃してきたが、ロシア兵が頭突きを食らわせ、爆発が起きた。その後、兵士は冷静に自分のすべきことをした」

ロシア人ジャーナリストのアレクサンドル・コッツは、この映像を「驚異的」と評した。

「ロシアにはまだ英雄がいる!」とコッツは述べた。「敵のFPVドローンは、あざけるようにゆっくりと兵士に近づき、攻撃する前に人の背の高さでホバリングしている。兵士はボクシングのリング上にいるかのように構え、ドローンが攻撃してくると、兵士は前方に突進してドローンに頭突きをした。そして爆発が起きた。煙が晴れると、私たちの英雄は落ち着いて森の中に入っていった」

コッツはさらにこう主張した。「神は我々の味方であることは間違いない」

本誌はこの映像が撮影された時期と場所を独自に検証できていない。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

再送-EQT、日本の不動産部門責任者にKJRM幹部

ビジネス

独プラント・設備受注、2月は前年比+8% 予想外の

ビジネス

イオン、米国産と国産のブレンド米を販売へ 10日ご

ワールド

中国、EU産ブランデーの反ダンピング調査を再延長
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 6
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 7
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 8
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 9
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 10
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 7
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中