最新記事
パリ五輪

「メダルを外せ」「あなたのじゃない」体操女王を支え続けた夫の写真に批判殺到...シモーネ・バイルズ本人がこれに反応

2024年8月7日(水)20時20分
千歳香奈子
シモーネ・バイルズ

体操女子団体でアメリカを金メダルに導いたシモーネ・バイルズ(7月30日、パリ) A.RICARDO-Shutterstock

<シモーネ・バイルズの夫でNFL選手のジョナサン・オーウェンズがインスタグラムに投稿した写真について、人気インフルエンサーが猛批判したが...>

連日熱戦が繰り広げられているパリオリンピックで3つの金メダルと銀メダルを獲得した米女子体操の「絶対女王」シモーネ・バイルズの夫が、金メダルを首から下げて妻の勝利を祝うツーショットをインスタグラムに投稿してネットをざわつかせている。

【写真】【動画】シモーネ・バイルズの夫が金メダルを首から下げて勝利を祝う姿と、それをこき下ろすインフルエンサー

シモーネと昨年結婚した米プロフットボールリーグ(NFL)シカゴ・ベアーズで活躍するジョナサン・オーウェンズは、メンタルヘルスの問題で前大会の個人総合決勝を棄権した妻を支えるため、チームのトレーニングキャンプを離脱してパリに駆け付けた。

8月1日に行われた個人総合の決勝ではシモーネの写真がプリントされたTシャツを着用し、観客席から両親と共に声援を送る姿が何度もテレビ中継に映し出されていた。

夫を攻撃する人気インフルエンサーにバイルズ本人が反論

東京大会では空中回転技の最中に起こる心と体が切り離されて自分の位置や姿勢が分からなくなる「ツイスティーズ」と呼ばれるメンタルブロックに見舞われ、「メンタルヘルスを守るため」棄権を決断したシモーネ。

パリではそんな妻を近くで見守り、寄り添ってきたジョナサンは、金メダル獲得後にツーショット写真と共に「オリンピック史上最も多くのメダルを獲得したアメリカの体操選手になったベイビー、おめでとう‼‼すごい。8個も。(試合を)見ることができて本当に良かった」と綴って祝福した。

しかし、自ら金メダルを手に笑顔でシモーネと寄り添う姿とキスをする写真を公開したジョナサンに、ネットでは「まるで自分が優勝したかのようにメダルを手にしている」「あなたのメダルではない。腹立たしい」「なぜ、あなたが自分のものみたいな顔で持っているの?」「彼女にメダルを返しなさい。あなたのものじゃないから」とシモーネのファンから非難の声が相次いだ。

騒動はTikTokにも飛び火し、人気インフルエンサーが「メダルを外しなさい。空中を飛んだのはミスター・シモーネ・バイルズなの?躓くことなく着地したのはあなたなの?」「30回も高く空中回転し、躓くことなく着地したのは彼ではない」「彼女にメダルをつけさせて写真を撮るべき」と攻撃。妻の影を薄め、偉業を損なおうとしたことで、ネット全体で嘲笑されているなどと語り、自分が目立ちたいだけだと批判した。

東京で試合を棄権した後、「ふざけるな」「国の恥」などとネットで誹謗中傷を浴びた経験を持つシモーネは、黙ってはいられなかったようで、「バカみたい。私は家族全員にメダルをつけてもらい、写真を撮ったのに。決めてかかるのはやめて。あなたたちみんな、クソ惨めね。私たちのことは放っておいて」とFワードを使ってコメントし、夫を擁護した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震の死者1000人超に、タイの崩壊ビル

ビジネス

中国・EUの通商トップが会談、公平な競争条件を協議

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジェールからも追放される中国人
  • 3
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中国・河南省で見つかった「異常な」埋葬文化
  • 4
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 5
    なぜANAは、手荷物カウンターの待ち時間を最大50分か…
  • 6
    不屈のウクライナ、失ったクルスクの代わりにベルゴ…
  • 7
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 8
    アルコール依存症を克服して「人生がカラフルなこと…
  • 9
    最悪失明...目の健康を脅かす「2型糖尿病」が若い世…
  • 10
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 9
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 10
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中