イスラエル支援で米軍は能力の限界、太平洋の守りが手薄に
The Already Stretched U.S. Military Prepares to Defend Israel
イランも、外交上の警告や安全に関する通達を出すなど、攻撃の意図を予告している。5日の朝までに、イランは領空を閉鎖するよう通告した。
ドイツの航空会社ルフトハンザは、ベイルート、テルアビブ、テヘランへのフライトをキャンセルし、アメリカをはじめとする西側諸国は、自国民に対し、レバノンや近隣諸国から一刻も早く脱出するよう促している。
「これは作用・反作用の典型的な症状だ」と、コンサルティング・グループ、トレンズ・リサーチ・アンド・アドバイザリーの米中東安全保障問題専門家ビラル・サーブは言う。
「イランが単独で何をしようとしているかは問題ではない。それに対してイスラエルが何をするかが重要だ。報復合戦が完全に手に負えなくなるとは思わないが、同時に、このような力関係が働くたびに、標的が少しずつ大きなものになっていくため、戦いが拡大するリスクも高まる」
イスラエルに大規模な報復攻撃を仕掛ける場合、イランにとって障害となるものがいくつかある。ひとつは、イランのミサイル発射台は数に限りがあることで、大規模な巡航ミサイルや弾道ミサイルの一斉射撃を行いたくても限界がある。
そうなると、前線からは距離があるイスラエルの中枢を攻撃することは難しくなるが、イランは代理人のネットワーク、特にイスラエルの北に位置するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラを使うことでその点を克服することもできる。
ヒズボラは先日のイスラエル国防軍による空爆でヒズボラ幹部のフアド・シュクル司令官が殺害されたことで、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の極右政権にやはり恨みを抱いている。
防衛システムにも負担
だがイスラエルは2023年10月7日以降、パレスチナ自治区のガザでハマスとも戦闘を続けており、重武装したヒズボラともほぼ毎日のように報復合戦を続けている。そのため、イスラエルの防空システム「アイアンドーム」に多大な負担がかかっている。
イスラエルはアメリカの支援を得て、アイアンドームの砲台の補充を続けているが、イランとヒズボラの全面攻撃が始まればシステムの対応が難しくなるのではないかと危惧する専門家もいる。
「弾道ミサイル、巡航ミサイル、無人機を保有する国は、西側諸国が保有する対弾道ミサイル、対巡航ミサイル、対無人機システムよりも多くの攻撃用兵器を保有している」と、ミラーは言う。
イランがイスラエルを攻撃するために、ミサイルではなく、主にシャヘド無人機を使うなど、よりコストの低い攻撃を行うことを決めた場合、動きの遅い無人機は早期警戒システムによって検知され、防空システムで一機ずつ撃ち落とされる可能性がある。
ただし、それは周辺地域の援助があれば、の話だ。ヨルダンのようなアメリカの同盟国は助けてくれる可能性が高いが、エジプトはすでに、イスラエルの防衛を支援しないと公言している。

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