イタリアでリビア向けの中国製ドローンを押収、UAEなどを通じて途上国中に拡散する実態
US intel helps NATO ally seize China "war drones"
英タイムズ紙は6月30日、イタリア当局が週末に3つの疑わしいコンテナの出荷を阻止する準備を進めていると報道した。カナダが4月にリビアへの軍装備品売却を阻止したことをきっかけに始まった長期的な調査の一環として行われたものだ。カナダでは4月に元国連職員2人が、リビアに中国製のドローンなどを売却する計画に関与したとして逮捕された。問題の計画ではその後、ハフタルが支配するリビア国内の油田から採掘された原油が中国に輸出されることになっていた。
ハフタルはロシアのウラジーミル・プーチン大統領の盟友で、過去にはプーチンの私兵と呼ばれたロシアの民間軍事会社「ワグネル」の支援も受けていた。プーチンは2023年9月、ハフタルをクレムリンに迎えている。ロシア軍は地中海を挟んだ反対側のナポリに司令部を置く米海軍第6艦隊に対抗すべく、リビア東部のトブルク港へのアクセスを拡大したいと考えており、プーチンがハフタルとの会談を行った背景にはそうした狙いがあるとみられる。
米国務省は6月、ロシアの国有企業ゴズナクにも、10億ドル超相当のリビアの「偽札」を印刷して「リビアの経済問題をさらに悪化させた」として、ゴズナクに制裁を科した。