最新記事
ロシア

「失った戦車は3000台超」ロシアの戦車枯渇、旧ソ連時代の装備にも限界が...近づく局面の変化

2024年7月22日(月)17時55分
エリー・クック
ロシアを支えるソ連戦車が枯渇する日

ウクライナの路上に放置されたロシア軍の戦車 REUTERS

<ウクライナ侵攻の初期段階で、ロシアは新型戦車を含む高度な装備を大量に喪失。現在、ロシアは倉庫に眠る旧ソ連時代の戦車や装甲車に頼る状況で、その在庫も減少。戦闘能力に影響を与える>

ウクライナ侵攻の初期段階で新型の戦車を含む高度な装備を大量に喪失したロシアにとって、倉庫に眠るソ連時代の戦車や装甲車、武器はまさに頼みの綱。

だがその在庫も減少の一途をたどり、ウクライナでのロシアの戦闘能力に打撃を与える可能性がある。


英エコノミスト誌は7月16日付の記事で、多くの旧式戦車が長年風雨にさらされ、劣化していると指摘。

それらの活用能力は2025年半ばから後半にかけて「枯渇の臨界点」に達するだろうと予測した。英国際戦略研究所(IISS)のアナリスト、ミケル・ヤルスタは、ロシア軍が年末までに防衛的な戦いを強いられる可能性があると語っている。

IISSのバスティアン・ギーゲリッヒ所長は今年2月時点で、ロシアが失った戦車は少なくとも推定3000台に達するとメディアに語っていた。

「分かりやすく言えば、ロシアが戦場で失った戦車は、22年の攻撃開始時点で保有していた戦車の数を上回る」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米トラック労組、大統領選でいずれの候補も支持せず

ビジネス

米金利先物、年内の追加利下げの見方強まる FOMC

ビジネス

トランプ氏「大きな利下げ」、FRB決定受け

ワールド

ドイツの対イスラエル武器輸出、訴訟対応で一時停止
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...視聴した「禁断の韓国ドラマ」とは?
  • 2
    「ポケットの中の爆弾」が一斉に大量爆発、イスラエルのハイテク攻撃か
  • 3
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢な処刑」、少女が生き延びるのは極めて難しい
  • 4
    クローン病と潰瘍性大腸炎...手ごわい炎症性腸疾患に…
  • 5
    浮橋に集ったロシア兵「多数を一蹴」の瞬間...HIMARS…
  • 6
    「トランプ暗殺未遂」容疑者ラウスとクルックス、殺…
  • 7
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 8
    地震の恩恵? 「地震が金塊を作っているかもしれない…
  • 9
    この「自爆ドローンでロシア軍撃破の瞬間」映像が「…
  • 10
    岸田政権「円高容認」の過ち...日本経済の成長率を高…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢な処刑」、少女が生き延びるのは極めて難しい
  • 4
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 5
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 6
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...視聴した「禁…
  • 7
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 8
    エリザベス女王とフィリップ殿下の銅像が完成...「誰…
  • 9
    ウィリアムとヘンリーの間に「信頼はない」...近い将…
  • 10
    世界に離散、大富豪も多い...「ユダヤ」とは一体何な…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 4
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 5
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 6
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 7
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 8
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 9
    止まらない爆発、巨大な煙...ウクライナの「すさまじ…
  • 10
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中