ロシアの人工衛星が軌道上で分解...多数の「宇宙ごみ」が発生
6月27日、米宇宙統合軍は、ロシアの廃止済み人工衛星「RESURS-P1」が軌道上で分解し、100個余りの宇宙ごみが発生したと発表した。写真は2020年7月、国際宇宙ステーション内で撮影されたネオワイズ彗星。米航空宇宙局(NASA)提供(2024年 ロイター)
米宇宙統合軍は27日、ロシアの廃止済み人工衛星「RESURS-P1」が軌道上で分解し、100個余りの宇宙ごみが発生したと発表した。米航空宇宙局(NASA)によると、人工衛星の分解を受け、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在している宇宙飛行士は約1時間にわたって係留中の宇宙船に退避した。
分解の原因は分かっていない。ロシアは2022年にこの人工衛星の廃止を宣言した。
宇宙統合軍によると、分解は26日1600GMTごろに推定高度約355キロメートルの軌道上で起きた。他の人工衛星に即座の脅威をもたらす恐れはないという。
分解した人工衛星を運営していたロシアの国営宇宙開発企業ロスコスモスはコメント要請に返答しておらず、ソーシャルメディアで分解について触れてもいない。
軌道上で大量の宇宙ごみが発生する出来事は珍しいが、衛星ネットワークが日常生活に不可欠となって宇宙空間が混み合う中、懸念が強まっている。分解が起きた低軌道では、米スペースXのスターリンクを含む何千基もの人工衛星が運営されている。
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