ほっとして隣を見たら「顔が半分ない死体」が...今も「戦地ウクライナ」に残る日本人たち、それぞれの物語
JAPANESE IN UKRAINE
子供の心をアートで癒やす
ハルキウで無料食堂「フミカフェ」を運営する土子文則さんは「ウクライナで一番有名な日本人」だが、現地でボランティア活動をしている日本人は土子さんだけではない。
千葉県出身の40代、秋山小夜香さんは22年2月にロシアの侵攻が始まった時、夫のウクライナ人男性と2人の子供と一緒に東部のロシア国境沿いの街スーミ州スーミで暮らしていた。侵攻が始まった直後は砲弾の音も聞こえたが、すぐにスーミ中心部は比較的安全な状況になり、ウクライナに残ることを決意した。
とはいえ、秋山さんは戦争が続いている状況でどうすべきか、1年間ほど悩んだ。そんな時に日本のウクライナ支援団体とつながり、スーミで貧困層のボランティアを20年続けているアンナさんという女性を紹介された。年齢も近いせいか意気投合して、少しずつボランティア活動を始めた。
既に行っているのが、クレイアニメによるアートセラビー。子供たちと一緒にクレイアニメ動画の制作を行い、戦争で傷ついた心を癒やそうとしている。整備がなかなか進まない村の幼稚園のシェルターを整備するため、所属の財団法人「Peace do it!」で資金集めも検討中。地域の人々と協力して、ボランティアの輪を広げる予定だ。