西側兵器でロシア領攻撃なら世界紛争も、プーチン氏がけん制
ロシアのプーチン大統領は5月28日、欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟国がウクライナに西側の兵器を使ったロシア領内攻撃を容認する姿勢を示しているのは火遊びだと批判し、世界的紛争を引き起こす可能性があるとけん制した。ウズベキスタンのタシケントで代表撮影(2024年 ロイター)
ロシアのプーチン大統領は28日、欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟国がウクライナに西側の兵器を使ったロシア領内攻撃を容認する姿勢を示しているのは火遊びだと批判し、世界的紛争を引き起こす可能性があるとけん制した。
NATOのストルテンベルグ事務総長は英誌エコノミストに対し、ウクライナが西側から供与された武器でロシア領内を攻撃することを同盟国は容認すべきとの考えを示し、一部加盟国もこの立場を支持している。
プーチン氏はタシケントで記者団に「エスカレートが続けば深刻な事態を招きかねない」とした上で「欧州でこのような深刻な事態が起きた場合、(米ロが)戦略兵器の分野での互角の立場にあることを念頭に、米国はどう行動するだろうか」と問い、「世界的な紛争を望んでいるだろうか」と述べた。
また、ウクライナが長距離兵器でロシアを攻撃するには西側の人工衛星や情報、軍事支援が必要で、西側が直接関与することになると指摘。フランス軍をウクライナに派遣すれば世界的な紛争への一歩になるとも述べた。
欧州のNATO加盟国について、小国は国土が狭く人口が密集しているため誰を相手にしているか自覚すべきだとし、「ロシア領内の奥深くを攻撃することを議論する前に心に留めておくべきだ」とけん制した。
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