最新記事
中国経済

中国の「過剰生産能力」が、世界経済に打撃を与える懸念...米アデエモ財務副長官、「世界と公平な競争を」

2024年2月24日(土)11時46分
ロイター
アメリカのアデエモ財務副長官

アデエモ財務副長官は2月23日、中国経済が現在直面している経済的な苦境が短期的に米国の経済成長を鈍化させる公算は小さいものの、中国の過剰生産能力が世界経済に及ぼす影響を懸念していると述べた。昨年10月、ロンドンで撮影(2024年 ロイター/Hannah McKay)

アデエモ財務副長官は23日、中国経済が現在直面している経済的な苦境が短期的に米国の経済成長を鈍化させる公算は小さいものの、中国の過剰生産能力が世界経済に及ぼす影響を懸念していると述べた。

アデエモ氏は、不動産セクターや人口の高齢化、民間企業のビジネス環境悪化など、中国が直面する課題に言及した上で、「中国からの逆風が米経済に大きな影響を与えることは懸念していない」と述べた。

その上で「中国に絡む根本的な懸念は、中国の過剰生産能力が世界経済に打撃を与えることだ」とし、「これは世界経済にとり課題となる。われわれはこれに関し中国と直接協議している」と述べた。「中国は米国だけでなく、世界中の国々と公平な場で競争する必要がある」とも付け加えた。

ホワイトハウス当局者によると、イエレン財務長官は来週、ブラジルで開催される20カ国・地域(G20)財務相会合に合わせ、中国の過剰生産能力を巡る懸念を表明する見通し。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 トランプショック
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月22日号(4月15日発売)は「トランプショック」特集。関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、攻撃対象をエネルギーから民間施設にシフト=

ワールド

ロシア軍、ウクライナの戦闘で大規模部隊の攻撃に転換

ワールド

EXCLUSIVE-米ミサイル防衛、マスク氏のスペ

ビジネス

シティ、3カ月以内の金価格予想を3500ドルに引き
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判もなく中米の監禁センターに送られ、間違いとわかっても帰還は望めない
  • 3
    米経済への悪影響も大きい「トランプ関税」...なぜ、アメリカ国内では批判が盛り上がらないのか?
  • 4
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 5
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 6
    ノーベル賞作家のハン・ガン氏が3回読んだ美学者の…
  • 7
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 8
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 9
    関税を擁護していたくせに...トランプの太鼓持ち・米…
  • 10
    金沢の「尹奉吉記念館」問題を考える
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 7
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 8
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中