中国の軍事費、前年比5.4%増...インド太平洋での長期戦を見据えて進めていること
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THOMAS PETERーREUTERS
人民解放軍を世界随一の軍事組織に転換するとの目標を掲げる習近平(シー・チンピン)国家主席の下、中国の軍拡が一段と加速している。
英シンクタンクの国際戦略研究所(IISS)が2月13日に発表した「ミリタリー・バランス」2024年版によれば、中国の2023年の軍事費は現地通貨ベースで前年比5.4%増の1兆5500億元(約2155億ドル)。29年連続の増加となり、インド太平洋地域での「長期戦」を見据えて民間の資源を活用する軍民融合を進めていると専門家は指摘する。
一方、台湾の軍事費は前年比の24.2%増。日本でも防衛費を大幅に積み増した5カ年計画が始まっている。
さらに、ウクライナ戦争への対応などで、世界全体の軍事費も前年比9%増の2兆2000億ドルと過去最大を更新した。
2155億ドル
中国の2023年の軍事費
24.2%増
台湾の2023年の軍事費の前年比
2.2兆ドル
世界全体の2023年の軍事費