最新記事
政治指導者

【独占】プーチン批判の急先鋒ナワリヌイ「私は死を信じない」

Navalny's Prison Interview Revealed: 'I Do Not Believe in Death'

2024年2月19日(月)18時01分
ジョアン・ターンブル、ニコライ・フォルモゾフ

――最大の悲しみは?

多くの人がものを考えようとしないこと、基本的な因果関係も理解していないこと。「汚職は私の生活には関係ない」とか、「権力の座にいる連中が盗みを働いた。だが人が代わっても同じことだろう」などと誰かが言うのを聞くたびに、悲しく感じる。

何億年もの進化によって、最も素晴らしい頭脳を与えられているのに、この人はなぜそれを使わないのだろう、と思ってしまう。

 
 

――人間と人類に最大の悪をもたらすものは?

「悪は、善人が行動しないだけで勝利する」――誰かの言葉だ。驚くほど的を射ている。中立という偽善、政治的無関心、利害対立、隠れた怠惰、卑劣こそが、人類の歴史を通じて、組織化した悪党集団に何百万もの人々の支配を許してきた主な理由といえる。

――人類に最大の利益をもたらすのは?

「善」対「中立」の戦いに関わること。

――今のあなたにとってロシアとは?

私が理解できる人々が住む、くつろげる場所。私は国と政府を切り離して考えることができるので、激動のこの時代においても、ロシアへの愛は変わらない。

――あなたにいちばん大きな影響を与えた芸術は何か?

私は文学が好きで、少しは理解しているつもりだ。映画も音楽も建築も好きだが、それほど詳しくはない。「敬意をもっている」と言えるだけだ。

文学はあらゆる芸術のなかで最も強い影響力をもつ。なぜなら、文学はわれわれ自身の想像力を通じて訴えてくるからだ。それより強い影響があるものなど考えられない。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米中古住宅販売、10月は3.4%増の396万戸 

ビジネス

貿易分断化、世界経済の生産に「相当な」損失=ECB

ビジネス

米新規失業保険申請は6000件減の21.3万件、4

ビジネス

ECB、12月にも利下げ余地 段階的な緩和必要=キ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 5
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 10
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中