イランと中ロが「合同軍事演習」で関係強化、中東の安全保障をめぐる3カ国の思惑とは
昨年の合同軍事演習に参加した3カ国の軍艦 IRANIAN ARMYーWANAーHANDOUTーREUTERS
<イランが先日、中国およびロシアと共に、年内に海上合同軍事演習を行うと発表した。各国の思惑が複雑に相互作用する中東地域における海上安全保障への影響は>
紅海で船舶攻撃を繰り返すイエメンのイスラム教シーア派武装組織、フーシ派の拠点に米英軍が攻撃を行うなど、中東では緊張が高まっている。
1月に開始された一連の攻撃は、イランの支援を受けるフーシ派の攻撃能力をそぐのが狙い。同地域の安全保障環境はさらに複雑化している。
イランと中ロの合同軍事演習の実施は、戦略的パートナーシップの継続を意味する。
3カ国は昨年3月にも、実弾演習や対テロ・海賊対処訓練に焦点を当てた合同軍事演習を中東のオマーン湾で行った。
今年の演習にはパキスタンやブラジル、インド、南アフリカなどもオブザーバーとして招待した。
戦略的な重要国の信頼感を高めようとする中国とロシアの意欲の表れだ。
中東では、地域政治と地域安全保障が複雑に相互作用している。
海上安全保障は、その要に位置する関心事だ。
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