イスラエル軍、ガザ攻撃激化も人質救出に失敗 ハマス幹部ら200人超拘束、数十人を半裸にして詰め込む
ハマス戦闘員を下着姿で路上に座らせる
イスラム組織ハマスの当局者は8日、パレスチナ自治区ガザで拘束されたとされる数十人のパレスチナ人男性が下着姿で路上に並ばされている画像がソーシャル・メディアで拡散されたことを受け、イスラエル軍は「罪のない民間人に対する凶悪犯罪」を行っていると非難した。
イスラエルのテレビ局は7日、ハマスの戦闘員を捕らえたとする映像を放映。映像には、下着姿で頭を下げてガザ市の路上に座らされている様子が映っている。
このほか、イスラエル兵が見守る中、20人を超える男性が歩道や路上にひざまずかされている様子や、トラックの荷台に半裸の男性らが詰め込まれている様子が写った写真なども拡散している。
ロンドンに拠点を置くアラビア語ニュースメディア、アルアラビ・アルジャディードは、自社の特派員が拘束されたと表明。ジャーナリスト保護委員会(CPJ)はこの記者の解放を求めている。
ハマス当局者のイザット・エル・レシク氏は、国際人権団体に対し拘束された男性らの解放に向け介入するよう要請。赤十字国際委員会(ICRC)は、この映像を憂慮するとし、全ての拘束者は国際人道法に従って人道的に扱われなければならないと表明した。
中世に建てられたモスクを破壊
ハマスはまた、ガザ地区最大のモスク「オマリ・モスク」をイスラエル軍が爆撃し、広範に破壊されたと表明。「凶悪で野蛮な犯罪」と非難した。
オマリ・モスクは中世に建てられたガザ地区最古のモスク。ハマスが運営するメディアが公表した画像には、壁や屋根が崩れ落ち、石造りのミナレット(塔)の下部に大きな亀裂が入っている様子が写っている。ガザ地区にいるロイターの記者は、画像に写っているミナレットがオマリ・モスクのものであると確認した。
この件に関してイスラエル軍報道官からコメントは得られていない。