最新記事
米中関係

米中首脳会談、軍同士の対話再開などで合意 習近平「台湾への数年以内の軍事行動はない」

2023年11月16日(木)12時50分
ロイター
バイデン米大統領と中国の習近平国家主席

バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は15日、カリフォルニア州サンフランシスコ近郊で会談した。(2023年 ロイター/Kevin Lamarque)

米国のバイデン大統領と中国の習近平国家主席は15日、1年ぶりとなる対面での会談を行い、軍同士の対話再開と薬物対策の協力で合意した。

会談はサンフランシスコ郊外で約4時間にわたり、両国関係の緊張につながっている課題について話し合った。

中国側によると、両首脳は2022年8月に当時のペロシ米下院議長が台湾を訪問した後に途絶えていた軍同士の接触を再開することで合意した。

米高官によると、バイデン氏は両国の軍事対話を制度化するよう要請し、オースティン米国防長官は中国の国防相が任命されれば会談する。

また、米側の発表によると、両首脳は米国で薬物過剰摂取問題の主な原因となっている医療用麻薬フェンタニルの供給源への対処について協力することで合意した。

米高官は記者団に対し、合意により中国はフェンタニルの前駆物質を製造する特定の化学企業を取り締まることになると語った。

同高官によると、習氏は数年内の台湾に対する軍事行動を計画していないと述べ、バイデン氏を安心させようと努めたが、武力を行使する可能性のある条件に言及。バイデン氏は台湾の選挙手続きを尊重するよう求めたという。

バイデン氏は、サンフランシスコの南約48キロに位置し、カントリーハウスと庭園がある「ファイロリ」邸で習氏を迎えた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20250401issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月1日号(3月25日発売)は「まだ世界が知らない 小さなSDGs」特集。トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


展覧会
奈良国立博物館 特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」   鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英GSK、帯状疱疹ワクチンの認知症リスク低下効果を

ビジネス

タイ自動車販売、長期低迷からの回復には時間=業界幹

ビジネス

牧野フライス労組、ニデックTOBに「強く反対」 十

ワールド

ベトナム、対米関税引き下げへ LNGや自動車など
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取締役会はマスクCEOを辞めさせろ」
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 5
    「トランプが変えた世界」を30年前に描いていた...あ…
  • 6
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 7
    トランプ批判で入国拒否も?...米空港で広がる「スマ…
  • 8
    老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的フ…
  • 9
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 10
    「悪循環」中国の飲食店に大倒産時代が到来...デフレ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 10
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中