最新記事
台湾有事

ウクライナとイスラエルの戦争から台湾が学んだ2つの新兵器

Lasers and Sea Drones: Taiwan Learns From Ukraine and Israel

2023年11月8日(水)15時40分
アーディル・ブラール

NCSISTのウェブサイトには、無人機は、陸、海、空のシステムと統合され、「近海防衛、攻撃、機雷探知、潜水艦探知」の可能性を解き放つと書かれている。

プロトタイプ2艇が台湾軍の戦闘評価に合格すれば、2026年に水上ドローンの量産が始まる可能性がある。

NCSISTはまた、車両に搭載可能な高エネルギーレーザー兵器の開発も目指していると伝えていると、自由時報は伝えている。

この「ライトニング・プロテクション」プロジェクトが始動したのは2020年のこと。現在、低出力レーザーのテストを終えようとしており、その後、中出力や高出力のレーザー兵器のテストが続く。

台湾はまた、イスラエルのラファエル・アドバンスド・ディフェンス・システムズが製造を計画する防空システム「アイアンビーム」からも着想を得ている。アイアンビームは、高出力レーザーでロケット、大砲、迫撃砲、無人航空機システムなどを無力化するものだ。

米軍もストライカー装甲車に搭載する50キロワット級レーザーのプロトタイプを3両、国内で調達しており、陸軍が近くテストを行う予定だ。レーザーを利用した小型指向性エネルギー兵器の開発競争が激化しており、複数の国がレーザーシステムの戦場投入を目指している。

台湾の専門家が米国ニューメキシコ州を訪れ、先述した陸軍のテストを視察する可能性があるとも報じられている。
(翻訳:ガリレオ)

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ソフトバンクG、オープンAIに追加出資 最大5.9

ビジネス

大企業・製造業DIは4期ぶり悪化、非製造業は91年

ワールド

ブラジル前大統領、ルペン氏公職追放を「左派的司法活

ワールド

中国軍、台湾周辺で陸海軍・ロケット部隊の合同演習
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 6
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 9
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中