中国、X・FBなどSNSでAI使って米世論を操作?
米マイクロソフトの研究者は、中国当局が操作するソーシャルメディアの偽アカウントのネットワークと見られるものを発見したとの調査報告を発表した。今年1月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)
米マイクロソフトの研究者は7日、中国当局が操作するソーシャルメディアの偽アカウントのネットワークと見られるものを発見したとの調査報告を発表した。人工知能(AI)を利用して米国の有権者に影響を与えようとしていると見ている。
マイクロソフトは、偽アカウントは中国による情報操作の一部である疑いがあるとし、米司法省が「(中国)公安部(公安省)内のエリート集団」の行為としている活動と類似していると指摘した。
研究者らは影響を受けたソーシャルメディアを特定しなかったが、報告書のスクリーンショットにフェイスブック、ツイッター(現在のX)と見られる投稿が示されていた。
マイクロソフトは政治的な内容を英語で作成して「米国の有権者に見せかける」ため、2023年3月ごろから生成AI技術が使い始められたと説明した。
マイクロソフトの広報担当者によると、特定されたアカウントは公開場所を米国内とし、米国の政治的スローガンを投稿し、国内の政治問題に関連するハッシュタグを共有することによって米国人に見せかけようとしていた。
ワシントンにある駐米中国大使館の報道官は、中国がAIを使って偽アカウントを作成しているという非難は「偏見と悪意ある憶測に満ちている」とし、中国はAIの安全な使用を提唱していると主張した。