最新記事
チェチェン

プーチンの「右腕」、チェチェンの独裁者カディロフも死んだ?

Has Ramzan Kadyrov died? What we know, what we don't

2023年9月19日(火)14時03分
ブレンダン・コール

こうしたなか、週末にはカディロフのテレグラムチャンネルに、カディロフ本人による自撮り動画を含む複数の動画が投稿された。

撮影された場所も時期も不明なこれらの動画の一つには、「真実とインターネット上の嘘の区別がつかない者は、散歩に出て新鮮な空気を吸うよう強く勧める」という言葉が添えられている。動画の中のカディロフもレインコートで散歩中だ。

おかげでカディロフの動静への関心はますます高まっている。ロシア政府によるメディアへの締め付け強化を受けて閉鎖されたラジオ局「エホ・モスクワ(モスクワのこだま)」で編集長を務めていたアレクセイ・ベンディクトフは、自身のテレグラムチャンネルに、カディロフは「重篤な腎不全」を患っており、「頻繁に」透析が必要だと投稿。透析はモスクワにある病院で行われていると述べた。

ゲラシチェンコはXに、ロシアの複数のテレグラムチャンネルから得た情報として、チェチェンのナンバープレートをつけた車が、「カディロフが検査・治療を受けているとされている」モスクワの大統領府中央病院に入っていったと書き込んだ。

皆でスクープ合戦

独立系のロシア語報道番組「Current Time」は、カディロフとつながりがあるとされているビジネス用ジェット機が17日午後7時50分にモスクワを出発し、カスピ海上空を通過して、チェチェン共和国の首都グロズヌイ方面に飛んだと報道。飛行中、この航空機の自動応答装置は切られていたということだ。また同番組によれば、この航空機は今月に入ってから、これまでに3回モスクワに向かったことが分かっている。

18日、ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領府報道官は、カディロフの健康状態はプーチンとは関係のない問題だと述べた。ロシア国営タス通信によれば、ペスコフは「この問題について、我々は何の情報も持っていない」

 
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ウクライナ戦争「世界的な紛争」に、ロシア反撃の用意

ワールド

トランプ氏メディア企業、暗号資産決済サービス開発を

ワールド

レバノン東部で47人死亡、停戦交渉中もイスラエル軍

ビジネス

FRB、一段の利下げ必要 ペースは緩やかに=シカゴ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 5
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 10
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中