主攻はこれから?ウクライナが主力戦車「レオパルト2」大整列の動画を公開
Ukraine Shows Off Fleet of Leopard Tanks in Rebuke to Russia
レオパルド2PL戦車の行進(8月15日、ポーランドのワルシャワ) REUTERS/Kacper Pempel
<西側から供与された戦車の「健在ぶり」を誇示、ロシアが言うような大きな損害は受けていないと主張>
【動画】ゼレンスキーがいちばん欲しい最強戦車(独レオパルト2、米エイブラムス)
ロシアに対するウクライナ軍の反転攻勢が始まって4カ月。ウクライナ当局は、「ウクライナは大きな軍事的損失を被っている」とするロシアの主張を一蹴し、ドイツから供与された世界最強の主力戦車の一つ、レオパルト2をズラリと並べた映像を公開した。
「ロシア国防省の日報に出てくるレオパルト2戦車の破壊数は、ウクライナ陸軍で稼働するレオパルト2A4の数とまるでつじつまが合わない」と、ウクライナ国防省は9月2日、ソーシャルメディアのX(元ツイッター)に投稿した。
ウクライナ国防省はまた、ウクライナ国旗を掲げて並ぶレオパルト2の動画も公開。陸軍第33独立機械化旅団の一部だという。
ドイツは3月下旬、ウクライナがロシアの堅い守りを破るのに最も効果的と友好国や専門家の意見が一致したレオパルト2を供与した。
だが、6月初めに反転攻勢を始めてしばらくして、ウクライナは供与されたレオパルト2を出し惜しみするようになったと囁かれ始めた。
地雷原と塹壕を超えて
ウクライナ軍は6月「レオパルト2を使って攻めようとしたが、ロシアが作った地雷原に阻まれた」と、英ロンドン大学キングズ・カレッジの特別研究員、マリーナ・ミロンは以前、本誌に対し語っていた。「これはウクライナ軍にとって苦い教訓だった」
オランダの軍事情報サイト、オリックスによれば、ウクライナは7両のレオパルト2A4を失った。もっと新型のレオパルト2A6も9両、失っているという。これはあくまで写真で確認できた台数であり、実際にはもっと多い可能性もある。一方で、その後修理して使えるようになった車両がある可能性もあるという。
だが9月2日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ウクライナ軍は前進しており、ロシア軍の塹壕に隠れた兵士たちや守りの堅い陣地にも負けず反攻を続けていると述べた。
ウクライナ政府の発表によると、ウクライナ軍は南部ザポリージャ州で地雷原と塹壕で守られたロシア軍の第一防衛線を突破して進軍し始めたという。
「ウクライナ軍は前進を続けている」とゼレンスキーは投稿した。「あらゆる状況にもかかわらず、また誰が何を言おうと、われわれは前進しており、それが最も重要なことだ」