「さらば一帯一路」イタリアが中国に冷や水...メローニ首相の強硬姿勢
7月には、西側の対中輸出規制への報復として、中国が半導体素材のガリウムとゲルマニウムの輸出規制を打ち出した。こうした緊張関係の下、EUもアメリカと同様に、対中関係での「デリスキング(リスク回避)」に向けて動き始めている。
もっとも、具体的な措置については西側諸国の間でも足並みがそろっていない。「どれくらい大々的な措置を講じるべきかでは、明らかに考え方の違いがある」と、米外交問題評議会のリアナ・フィックス研究員は指摘する。
一帯一路が習の政治的なレガシーに不可欠な要素であることを考えると、イタリア政府の一帯一路離脱の方針が両国関係に影響を及ぼすことは避けられない。
スティムソン・センターの孫は言う。「中国の人々は、一帯一路を習の看板外交政策と見なしている。中国政府としては、今回の事態を放置するわけにはいかないだろう」

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