アフリカ諸国にも嫌われた?首脳が少ししか来ないロシア・アフリカ首脳会議
Putin's awkward handshake with ally mocked amid low turnout at summit
ロシア・アフリカ首脳会議出席のためサンクトペテルブルクにやってきたエチオピアのアビー首相(左)は、プーチンの大歓迎を受けた(7月26日) Sputnik/Alexei Danichev/REUTERS
<27日開幕のロシア・アフリカ首脳会議に出席する首脳は、アフリカ54か国のうち17か国だけ。きてくれた首脳の一人、エチオピア首相とプーチンとの握手は感謝のあまり?長過ぎて話題に>
ロシアでは7月27日からサンクトペテルブルクで「ロシア・アフリカ首脳会議(サミット)」が開幕するが、サミットに参加表明しているアフリカ諸国の指導者が予定より少ないことから、寂しいウラジーミル・プーチン大統領を揶揄する声が上がっている。
ベラルーシの反体制派ニュースサイト「NEXTA」は、メッセージアプリ「テレグラム」のチャンネルに、プーチンがエチオピアのアビー・アハメド首相と握手をする様子を撮影した動画を投稿。「プーチンは尊敬を集めるアフリカのパートナーの手を掴み、離そうとしなかった。エチオピアの首相はやや困惑していた」と書き添えた。
27日に開幕するサミットに出席を予定しているアフリカの国家元首はわずか17人と、2019年の43人に比べてかなり減る見通しだ。だがロシア政府は、これに加えてアフリカの32カ国が、政府高官または大使を派遣する予定だと強弁している。
AP通信によれば、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、サミットに出席する国家元首の数が以前よりも減ったことについて記者団から質問を受けると、「アメリカ、フランスやその他の国が厚かましくも介入し、アフリカ諸国の指導部に圧力をかけ、サミットへの積極的な参加を阻止しようとした」と述べけた。「とんでもないことだが、これによってサミットの成功が阻まれることはまったくない」
ウクライナ戦争や穀物輸出合意の離脱を非難する声も
プーチンがエチオピアの首相の手をなかなか離さなかった様子を捉えた動画は、ソーシャルメディア上で拡散され、あるツイッターユーザーはこれを「史上最も気まずい握手」と称した。この人物は、ロシア国営メディア「スプートニク」のツイートにコメントする形で、「もしかしたら写真撮影のためにそうしていたのかもしれない。でもこれだけの時間動かずにいるのはかなり難しい」と書き込んだ。
本誌はこの件について、ロシア外務省にメールでコメントを求めたが、返答はなかった。
ソーシャルメディア上には、さらに痛烈にプーチンを批判する声もあった。
ウクライナ内務省のアントン・ゲラシチェンコ顧問は、アフリカの一部の指導者が会議に出席しない決定を下したことについて、ロシアは「食糧テロリストで恐喝屋」だからだ、と非難した。
一部の有識者は、アフリカ諸国の指導者らがサミットへの出席を見送ったことについて、ロシアによるウクライナ侵攻と、ウクライナ産の穀物を黒海から安全に輸出させるための黒海穀物合意の履行をプーチンが反故にしたことが理由だと指摘している。ウクライナ産の穀物を黒海経由で輸出するためのこの合意が破綻したことで、世界の食料安全保障が脅かされている。