北朝鮮ハッカー集団「ラザルス」、5500余の暗号資産口座から1億ドル強を窃取か
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北朝鮮のハッカー集団が最近、暗号資産ウォレットのサービスを提供しているアトミックウォレットの利用者から1億ドル強相当の暗号資産を盗み出したもようだ。写真は北朝鮮の旗。クアラルンプールで2017年3月撮影(2023年 ロイター/Edgar Su)
北朝鮮のハッカー集団が最近、暗号資産ウォレットのサービスを提供しているアトミックウォレットの利用者から1億ドル強相当の暗号資産を盗み出したもようだ。暗号資産分析を手がけるエリプティックが13日明らかにした。
エリプティックによると、犯行に関与したのは「ラザルス」と呼ばれる北朝鮮のハッカー集団で、5500余りのウォレットが被害を受けたとされる。
エストニアに拠点を置くアトミックウォレットはコメント要請に回答していない。ただ以前に「ウォレットに不正侵入されたとの報告を受けた」と述べ、事件の調査と盗まれた資産の追跡のためにチェーンアナリシスを起用したと説明している。
ラザルスはこれまでも度々暗号資産の窃取を行ってきた。昨年には米暗号資産ハーモニーの主要サービスがサイバー攻撃を受け、1億ドル相当が盗まれており、今回の被害額はそれ以来の大きさだ。
国連は今年、北朝鮮が昨年盗み出した暗号資産は過去最大だったと報告。これらが核・ミサイル開発に利用されているとの見方が出ている。
