北朝鮮が衛星打ち上げに伴う危険区域設定を予告 浜田防衛相、自衛隊に破壊措置で行動命令
海上保安庁は5月29日、北朝鮮当局から人工衛星の打ち上げに伴い海上に危険区域を設定すると連絡があったことを明らかにした。期間は5月31日午前0時から6月11日午前0時まで。写真は北朝鮮の国旗。クアラルンプールで2021年3月撮影(2023年 ロイター/Lim Huey Teng)
海上保安庁は29日、北朝鮮当局から人工衛星の打ち上げに伴い海上に危険区域を設定すると連絡があったことを明らかにした。期間は5月31日午前0時から6月11日午前0時まで。
区域は黄海、東シナ海、ルソン島の東に設定された。海上保安庁は、ロケットの残骸などが落下する可能性があるとして注意を呼び掛けている。
岸田文雄首相は29日、北朝鮮が人工衛星の打ち上げに伴い海上に危険区域を設定すると日本に通告したことを受け「衛星と称したとしても、弾道ミサイル技術を用いた発射は(国連)安保理決議違反であり、国民の安全にかかわる重大な問題だ」と記者団に語った。
岸田首相は、引き続き情報収集・警戒監視に全力を挙げると述べた。日米、日米韓で緊密な連携を図っていきたいとも話した。
これを受けて浜田靖一防衛相は29日、北朝鮮の弾道ミサイル発射に備えて自衛隊に破壊措置に関する行動命令を出した。
防衛省は、北朝鮮が近日中に「衛星」と称して弾道ミサイルを発射する可能性があるとしている。