経済協定で強まるロシアの中国依存
がっちり握手のミシュスチンと習(5月24日) ALEXANDER ASTAFYEVーSPUTNIKーPOOLーREUTERS
<中ロの貿易は開戦以来急激に拡大している>
国際社会で孤立するロシアが中国への依存を強めるなか、ロシアのミシュスチン首相が中国を訪問し、李強(リー・チアン)首相や習近平(シー・チンピン)国家主席と会談。両国は5月24日、経済協定の了解覚書に調印した。
経済協定には貿易分野での投資強化やロシア産農産物の対中国輸出促進、スポーツ分野での協力などが含まれる。
ミシュスチンの訪中は、ロシアのウクライナ侵攻以来で最高位のロシア政治家の訪問となった。ミシュスチンは、中ロ関係がかつてなく高いレベルにあると発言。李は「合意履行のために最善を尽くす用意がある」と話した。
今年3月には習がモスクワを訪問し、ロシアのプーチン大統領を「親愛なる友人」と呼ぶ蜜月ぶりを示している。中国の李輝(リー・フイ)ユーラシア事務特別代表も5月26日、欧州歴訪の最後にモスクワを訪れた。
中ロの貿易は、開戦以来急激に拡大している。今年1~4月の貿易額は731億4000万ドルを記録し、前年同期比で41.3%増となった。
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