スーダン、病原菌が外部に流出する「バイオハザードリスク」=WHO
世界保健機関(WHO)は25日、戦闘が続くアフリカ北東部スーダンの首都ハルツームにあるはしか、コレラ菌などの危険な病原菌を保管する国立公衆衛生研究所が占拠され、病原菌が外部に流出する「高いバイオハザード(生物災害)のリスク」があると警告した。提供画像(2023年 ロイター)
世界保健機関(WHO)は25日、戦闘が続くアフリカ北東部スーダンの首都ハルツームにあるはしか、コレラ菌などの危険な病原菌を保管する国立公衆衛生研究所が占拠され、病原菌が外部に流出する「高いバイオハザード(生物災害)のリスク」があると警告した。戦闘を繰り広げているスーダンの正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」のいずれかに占拠されたと明らかにした。
WHOのニマ・サイード・アビッド氏はスーダンからビデオでジュネーブの記者団に対して「主な懸念事項は、研究所の専門家が入って利用されかねない生体物質や薬物を安全に確保できないことだ」と指摘した。いずれの側が研究所を占拠したかについては特定を避けた。
戦闘は今月15日に発生し、WHOの最新データによると少なくとも459人が死亡し、4072人が負傷した。
病院などの不可欠なサービスがまひし、食品や水の供給が減り、多くの人が家で身動きが取れなくなっている。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は戦闘激化により、スーダンの一部で活動の縮小を余儀なくされている。