最新記事
俳優

シュワルツェネッガー、住民のため道路の穴を自腹で修復するも「まさか」の大失敗

Arnold Schwarzenegger's 'Giant Pothole' Good Deed Backfires

2023年4月15日(土)16時09分
シャノン・パワー
アーノルド・シュワルツェネッガー

アーノルド・シュワルツェネッガー(2023年1月) Steve Marcus-Reuters

<周辺住民たちを困らせていた道路の穴を、DIYで見事に塞いで見せたシュワルツェネッガー。だがこの「善行」は裏目に出てしまった>

俳優で元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー(75)が、ロサンゼルスの自宅近くの道路にできた大きな穴を、自らアスファルトで埋める動画をソーシャルメディアに投稿した。見事な手際と丁寧な仕事ぶりで完璧に道路を修復してみせたシュワルツェネッガーだったが、残念ながらこの「善行」は裏目に出る結果となってしまった。

■【動画】プロ並みの完璧さが裏目に...DIYで見事に「穴」を塞いだシュワルツェネッガー

シュワルツェネッガーは、何週間も前から車や自転車の利用者から苦情が出ていたというブレントウッド地区の道路の穴を、自らの手で直すことにした。彼が投稿した動画には、スタッフと共にアスファルトで穴を埋めている様子が映されている。

車で通りがかった地元の女性が、停車して感謝を伝えると、シュワルツェネッガーは「これはおかしい。3週間もこの穴が塞がるのを待っていたんだ」と答えた。

シュワルツェネッガーは動画のキャプションで、「何週間も前からこの巨大な穴のせいで車や自転車がダメになり、近所中が困っていたが、今日、私はチームと共にそれを直した。文句を言うのではなく何とかしようと、私は常に言ってきた。これがそうだ」と述べた。

ところがこの「穴」、実は地元のガス会社「南カリフォルニア・ガス(SoCal Gas)」が、事前に許可を受けた工事を行うために作った溝だったことがわかった。工事は5月末までに完了する予定だったという。

「穴ではない」とLA市が説明

ロサンゼルス市の広報担当者は、地元メディアのNBCロサンゼルスに対し、「これは道路にできた穴ではない。SoCal Gasが許可を得て行っている、進行中の工事に関連する溝で、工事は5月末までに完了する見込みだ」と説明した。

また、「市内の道路に影響を与える同様のプロジェクトと同じように、SoCal Gasは、工事終了後に現場の補修が求められる」と述べた。市の公共事業局がこの溝の修復を行ったかどうかは明らかになっていない。

ロサンゼルスのカレン・バス市長は先週、冬の嵐でできた道路の穴1万9000個の補修に取り組んでいることを市民に報告していた。

市長は6日の会見で、「市職員は最大限の努力をし、報告されたすべての穴に対処するだけでなく、積極的に取り組む。市内のすべての地区を車で走り、道路の状況を把握し、正しい方法で被害を特定し、修復する」と述べていた。


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

グーグルの「アメリカ湾」表記変更は間違い、メキシコ

ワールド

ハマスが人質解放、イスラエル人3人とタイ人5人 引

ワールド

パナマ大統領、運河巡る議論の可能性否定 米国務長官

ワールド

仏極右ルペン氏、トランプ米大統領の強制送還巡る強硬
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 3
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望している理由
  • 4
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 5
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 6
    空港で「もう一人の自分」が目の前を歩いている? …
  • 7
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 8
    トランプのウクライナ戦争終結案、リーク情報が本当…
  • 9
    世界一豊かなはずなのに国民は絶望だらけ、コンゴ民…
  • 10
    トランプ支持者の「優しさ」に触れて...ワシントンで…
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 3
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 6
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 7
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 8
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 9
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 10
    軍艦島の「炭鉱夫は家賃ゼロで給与は約4倍」 それでも…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 7
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 8
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 9
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中